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2025.09.05

AIの時代に、「人」がキャリア支援で果たせること

AIが変えるのは「仕事」ではなく「作業」

「AIに仕事を奪われる」という言葉が飛び交う時代。
しかし、実際にAIが置き換えていくのは“仕事”そのものではなく、“作業”です。

振り返れば、インターネットが常時接続になり、スマートフォンで欲しい情報に即アクセスできるようになったとき、私たちの行動は確実に変わりました。
「知りたい」と思った瞬間に次のアクションを導く──そんなポケットの中の相棒が誕生したのです。

AIという新たな相棒

今、同じような変化がAIによって起きています。
AIは情報を渡すだけでなく、自分に最適な形に加工して返してくれる存在。
資料を整え、求人情報を要約し、副業の法的手続きまで案内してくれる。
正確さ、網羅性、スピード──この領域で人間は到底かなわないのです。

キャリア支援の担い手は不要になるのか

では、人はもうキャリア支援の担い手として不要になるのか。
私は、答えは「ノー」だと思います。
なぜなら、AIにはできない領域があるからです。

AIにはできない「物語の共有」

不安を抱えながら一歩踏み出そうとする人が求めているのは、単なる正しい情報ではありません。
「信頼できる誰かに共感してもらうこと」です。
ともに時間を過ごし、言葉を交わし、揺らいだ瞬間を見届ける──こうした経験の積み重ねから生まれる信頼は、AIが模倣できても、本当には再現できません。

不確実な未来をともに歩む意味

未来は不確実で、正解はありません。
だからこそ、成功も失敗も共有しながら、まだ見ぬ未来にワクワクできる相棒には、人間の方が向いています。
適当で、感情的で、非論理的な人間だからこそ、希望を信じて前に進むことができるのです。

「結果」ではなく「過程」にある価値

いい仕事を見つけるだけならAIでもできます。
けれど、そのプロセスで心と向き合い、誰かと確かに歩んだ実感こそが、「働く」に安心をもたらします。
キャリア支援の価値とは、「結果」ではなく「過程」をともに味わえる時間そのもの。
人と人とがともに歩む支援のかたちが、これからますます求められていくでしょう。

2025年9月
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