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2025.11.25

信じるリーダー、期待するリーダー。あなたはどちらでいたいですか?

「期待してるよ」

リーダーや上司であれば、一度は口にしたことのある言葉かもしれません。
けれど、同じように相手に向かう行為でも、「期待する」と「信じる」は、似ているようで本質的にはまったく別物です。

多くの人は、うまくいかなかったときに気づきます。
「あれだけ期待していたのに」「信じていたのに」
この瞬間、私たちは本当に相手を信じていたのか、それとも「自分の思い通りに動いてほしい」と願っていただけなのかが、静かに露わになります。

信じることと期待することの違い

「期待」は、思いの中心が自分にあります。
こうしてほしい、ここまでやってほしい、成果を出してほしい。
その基準に届かなかったとき、がっかりしたり、怒りに変わったりするのは、「自分の描いたストーリー」が壊されたからです。

一方で「信じる」は、思いの中心が相手にあります。
うまくいっても、いかなくても、その人の選択やプロセスを受け止める覚悟を含んでいます。
結果が出なかったとしても、「信じた自分が悪い」と引き受ける前提があるからこそ、相手は安心して挑戦できます。

期待は、ときに相手を縛ります。
信頼は、いつでも相手を自由にします。

リーダーの立場になると、成果へのプレッシャーから、つい「期待」のほうを強くしてしまいがちです。
しかし、部下が本来の力を発揮するのは、評価の物差しで追い込まれたときではなく、「この人は、自分の成長ごと受け止めてくれる」と感じられたときです。

「期待してるよ」より「まずはやってみよう」

仕事の現場では、結果を求める言葉が飛び交います。
「ちゃんとやってくれよ」
「期待してるからな」

これらの言葉は、一見ポジティブですが、受け手の中では「失敗できない」「外したらがっかりされる」というプレッシャーに変わることも少なくありません。

だからこそ、リーダーとして意識したいのは、かける言葉の軸を「結果」から「成長」に移すことです。

「期待してるよ」よりも
「まずはやってみよう」
「一緒に振り返って、次に活かそう」

こうしたメッセージには、「成果よりも、挑戦と学びを大事にしている」というサインが含まれています。
そのサインを受け取ったメンバーは、ミスを恐れて守りに入るのではなく、仮説を立てて動き、試行錯誤するマインドを持ちやすくなります。

結果だけを期待するのではなく、成長そのものを信じる。
それが、信頼ベースのリーダーシップです。

信頼ベースのリーダーに近づくための問い

では、日々のマネジメントを「期待中心」から「信頼中心」に切り替えていくには、何から始めればよいでしょうか。
私は、次の三つの問いを自分に投げかけてみることをおすすめしています。

  • 今の自分は、相手の「結果」に向き合っているのか、「成長」に向き合っているのか
  • 伝えようとしているのは、「こうあってほしい」という自分の願望か、それとも「あなたなら大丈夫」という信頼か
  • うまくいかなかったとき、その責任をどこまで自分ごととして引き受ける覚悟があるか

これらの問いに正直に向き合うほど、自分の中の「期待」と「信頼」の比率が見えてきます。
完璧である必要はありません。
ただ、「自分はどんなスタンスのリーダーでいたいのか」を言語化しておくことが、日々の言動のブレを減らしてくれます。

あなたは誰のどんな可能性を信じたいか

信じることは、簡単ではありません。
裏切られるかもしれないリスクを、自分の中に引き受ける行為だからです。
だからこそ、多くの人は無意識のうちに「期待」に寄りかかり、「信じてたのに」と相手を責める側に回ってしまいます。

それでもなお、誰かの可能性を信じ続けようとする姿勢は、必ず周囲に伝わります。
その空気の中で育つチームは、結果以上に「安心して試せる文化」という大きな資産を手にするはずです。

今のあなたは、部下や同僚に対して、どれくらい「期待」し、どれくらい「信じて」いるでしょうか。
そして、本当は誰の、どんな可能性を信じたいと思っているでしょうか。

その問いに向き合いたくなったときは、一度立ち止まり、自分のキャリアやリーダー像を見つめ直してみてください。
キャリアセッションでは、こうした内省のテーマを一緒に整理しながら、「自分らしい信頼ベースのリーダーシップ」を形にしていくお手伝いをしています。

結果ではなく、成長を信じるリーダーへ。
その一歩を、いつから踏み出しても遅くはありません。

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